マグネシウム合金の切削加工が得意な株式会社イケダ
昨今、省力化・軽量化のために「マグネシウム合金材」が注目されています。しかしながら、切削加工リスクが高く(火災等)、加工業者も限定されているのが現状です。イケダでは、永年マグネシウム材の切削加工を手掛け実績を培う中、お客様からも高い評価を頂戴して参りました。材料転換や機能性向上に、マグネシウムの切削加工をご検討の際は、イケダまでお問合せください。
▶具体的な製作実績は、製品一覧をご覧ください。
マグネシウム合金の特性とメリット
マグネシウム合金が使用される業界
現在では、マグネシウム加工品は、航空機・自動車・農業機械・工具・精密機械・スポーツ用具・スピーカーの振動板・携帯用機器の筐体・医療機器・宇宙船兵器など、多岐にわたり使用され、その需要は急激に伸びています。
代表的な機械的性質
合金名 | 加工法 | 質別 | 比重 | 引張強度(Mpa) | 比強度 | 耐力(Mpa) | 伸び(%) |
AZ31B | 圧延 押出 |
F F |
1.78 1.78 |
290 250 |
163 140 |
220 165 |
20 16 |
AZ61A | 押出 | F | 1.8 | 285 | 158 | 165 | 14 |
AZ80A | 押出 | F T5 |
1.81 1.81 |
340 380 |
187 210 |
250 270 |
12 7 |
AZ91D | ダイカスト | F | 1.81 | 230 | 127 | 160 | 3 |
アルミ合金 A5052 A6063 |
圧延 押出 |
H32 T6 |
2.67 2.69 |
290 240 |
109 89 |
250 215 |
16 12 |
アルミ合金 ADC10 |
ダイカスト | F | 2.74 | 295 | 108 | 170 | 2 |
マグネシウム合金で製品をつくるメリット
■メリット1:実用金属の中で最も軽量。かつ比強度が最大
マグネシウムは、実用金属中最も軽い素材で、地球上で6番目に豊富な金属だと言われています。
今まで鉄などの「重い」金属が利用されていた多くの分野で、部品をマグネシウム加工品に置き換えて軽量化することにより、省エネルギーや事故防止、使用感や安全性の向上などを可能としています。また、軽い一方で、比強度・比剛性が鉄やアルミニウムより優れているのが、マグネシウムの最大の特徴となります。
※純マグネシウムの比重:「AZ31が1.78」「AZ91が1.82」。これはアルミニウムの2/3、チタンの1/3、鉄の1/4に当たります。
※画像は日本マグネシウム教会のサイトより引用しています。
■メリット2:耐くぼみ性
マグネシウム合金は、加工硬化率が高い性質を持っています。物体が衝突した時に生じるくぼみは、アルミニウム合金や軟鋼に比べて小さい材料です。携帯電話やデジタルカメラなど、小型家電にマグネシウム合金は最適な材料として使用されています。
※画像は日本マグネシウム教会のサイトより引用しています。
■メリット3:減衰能(振動吸収性)
材料が、耐久限度以下の応力サイクル(振動)を受けた時に、そのエネルギーを熱として吸収または消散させる能力を「減衰能」と言いますが、純Mg及びMは特にその能力に優れています。実用金属中最大の振動吸収性(減衰能)を有しています。
振動を嫌うハードディスク・CD・MD等にマグネシウム合金は最適な材料です。またマグネシウム合金は、振動吸収性が良いので、自動車のホイールやステアリング等にも使用されています。
※画像は日本マグネシウム教会のサイトより引用しています。
■メリット4:電磁波シールド性
マグネシウム合金は、30~200MHzの帯域で、90~110dBの安定したシールド効果を発揮します。
厳しくなる携帯電話などの限界値帯域のカバーが可能です。パソコンやPDPからの電磁波遮断などに、マグネシウム合金は最適です。
※画像は日本マグネシウム教会のサイトより引用しています。
■メリット5:寸法安定性
マグネシウム合金は、「比熱が小さい」「加熱されやすく、冷めやすい」といった性質があります。また、マグネシウム合金は、寸法安定性にも優れており、150℃100時間の過熱でも変化量は6×10-6と小さい特徴があります。
※この特徴を生かした製品として、リフローパレットがあります。
※画像は日本マグネシウム教会のサイトより引用しています。
■メリット6:切削性
マグネシウム合金は、切削抵抗が小さく、機械加工時間を短縮することで動力を節約し、工具寿命を延ばします。
※所要切削動力指数の比較
・マグネシウム合金:1.0
・アルミニウム合金:1.8
・銅:6.3
※画像は日本マグネシウム教会のサイトより引用しています。